オーラソーマ日記


つれづれなるままに、日暮し、パソコンにむかひて
オーラソーマのボトルについて気まぐれに綴らむ.....


さて今回なんと初のポマンダーの登場です........

オリーブグリーン・ポマンダー

重大な人生の岐路に立たされている人、
決断をくだすという過程にいる人に、
自己を知るのを助ける

BELIEVE   作詞作曲:杉本竜一

たとえば君が傷ついて くじそうに なった時は
かならず僕がそばにいて ささえてあげるよ その肩を

世界中の希望をのせて この地球はまわってる
いま未来の扉を開けるとき 
悲しみや苦しみがいつの日か 喜びに変わるだろう
I believe in future 信じてる

もしも誰かが君のそばで 泣きだしそうになった時は
だまって腕をとりながら いっしょに歩いてくれるよね

世界中のやさしさで この地球をつつみたい
いま素直な気持ちになれるなら 憧れや愛しさが
大空にはじけて耀るだろう
I believe in future 信じてる

いま未来の扉を開けるとき
I believe in future 信じてる



ゆうこさん、新しく始める内観療法所の指導者となって私を手伝ってくれませんか?」
突然かかってきたその電話の主は、私がずっと尊敬して止まなかった内観療法の先生からでした。

う13年以上も前、ある宗教団体を辞めるのに心が罪悪感と恐怖でいっぱいになり、わらをもつかむ思いで門を叩いたのが当時東京都内にあったその先生の内観療法所でした。
内観療法というのは、浄土真宗に伝わっていた修行法を20世紀に入って奈良の吉本伊信先生という方が宗教色を取り払って現代に蘇らせたもので、今では刑務所や企業研修に取り入れられたり、そして心を探求する人達の間でもよく知られています。そしてその起源は鎌倉時代に親鸞聖人が聖徳太子ゆかりの六角堂夢殿に100日間篭もり瞑想したことに遡ります。
方法は畳半畳ほどの広さに四方を屏風で囲み、その屏風で囲まれた中で1週間ひたすら年代を遡って「お母さんにして頂いたこと、私がお母さんにして差し上げたこと、そしてお母さんに迷惑をかけたこと」を見つける作業をし、数時間毎に屏風を開く面接者に屏風の中での心の作業をお話するというものです。

この先生のところで以前内観療法を受けた私はとても得るものがあり、それ以来先生を心の師としてとても尊敬しておりました。10年振りに懐かしい先生のお声を聞いて、先生会いたさにそのお話しをお引き受けしたのです。

そして内観指導者研修を受けるために伊豆へ向かう途中、なぜかどうしてもオリーブグリーンのポマンダーと68番のガブリエルのボトルが欲しくなり、意味も分らずお店で購入してお守りがわりに持っていくことにしました。

先生は最後にお会いした10年前と全く変わらず、ますますお元気で愛が溢れんばかりでした。でも不思議なことに、その研修の行なわれる建物(民家を改造したものだったのですが..)に一歩足を踏み入れると私の身体がさっと緊張するのです。
(あれ???おかしいな??なんでこんなに身体が緊張しているんだろう??きっと心の探求には緊張は付き物なんだな。気のせい、気のせい...)と言い聞かせることにしました。

でも翌日から研修が始まり、疑問はどんどん大きくなります。
面接の度に母に関して、また今の気持ちを正直に伝えれば伝えるほど、それに対しての先生の言葉が覆い被さるように私に降り注がれてきます。そして狭い屏風の中で心の葛藤がひどくなってきます。私はオリーブグリーンのポマンダーを10分ごと位に使わずにはいられなくなりました。屏風の中で瞑想しつつ、ポマンダーを使っては68番を塗りたくり、またポマンダーを使う...という繰り返しが続きます。

翌日のお昼頃、先生から「自己顕示欲とは?」という課題がでました。
ちょうど研修が始まる前によく選んでいたボトルが87番のコーラル/コーラル The Wisdom of Love だったので、それにからめて「報われない愛が....」と話し始めたところ、「あなたはこの世に報われない愛があるとでも思っているのですか?!」と言われてしまいました。

更に「では本当の幸せとは何ですか?」と先生。

「難しいことは分りませんが、私は散歩をしていて木が木漏れ日でキラキラ輝いていると幸せな気分になるし、美味しいケーキを食べた時もとっても幸せな気分になるし、ニコニコ笑っている赤ちゃんのほっぺをつつく時も幸せな気分になりますが....」と恐る恐る言うと...

「それは自己中心の幸せです!」
「では先生にとっての本当の幸せとはなんでしょう?」
「本当の幸せとは、本当の幸せとは、例えばインドのマザーテレサが日中人々に奉仕して、奉仕して、奉仕しつくして、夜眠る前にふっと感じる心地よいだるさ、達成感の中にあるのです」.....と先生。

おかしい、これはおかしい....。私はマザーテレサにとっての幸せを聞いているのではない。先生にとっての幸せを聞いているのに....。
これは内観ではない。先生の言動は内観の面接者のそれではない!という疑問が首をもたげてきます。でも恐くて面接中は目を開けてお話しすることが出来ません...。

また屏風の中でオリーブグリーンのポマンダーを使い、悶々と過ごしながら、今度の面接の時に疑問をぶつけよう、と決心しました。すると面接の時間が近づくにつれて心臓がどきどき、どきどきしてきます。

そしてまた先生が屏風を開きました。
その瞬間私は初めてカッと目を見開いて先生に言いました。
「先生にとっての本当の幸せとは何でしょうか?」

すると今まで手をつき、頭を下げて面接者として内観者の話を聞く姿勢だった先生が身体を起し、胸を反らし目をつぶったまま「マザーテレサが....」と始まった途端私は「先生!それはおかしいっ!!」と叫んでいました。
先生は目をつぶったまま「何がですか?」と問います。

「私はマザーテレサにとっての幸せではなく、先生にとっての幸せを聞いたのです。先生が語るべき私は先生の目の前にいるのに、どうして目をつぶったまま語るのでしょうか?」
「内面の声を聞いてお話をするので、目を閉じているのです」
先生の胸は反り返り、私の言葉は先生の内に届く前にぽんぽんはじき返されてしまっているかのようです。

「先生、私は先生の目の前にいるのです。それなのにどうして目を閉じて話が出来るのですか?」
先生はそれには答えず、「......ゆうこさん、もう内観は続けられませんね?」.....。
「はい、もうこれ以上出来ません」

帰り支度をする私に先生は「私は今まで700名以上の人達を内観指導してきましたが、途中で帰る人は今まで二人だけでした。一人はうつ病にかかっておられた方で、もう一人はゆうこさんです」
「私が内観研修所を再び立ち上げようと思った時に、今まで内観を受けてくださった700名の内、一番最初に思い浮かんだのはゆうこさんでした。あなたには光の天使としてのお役目がある故に人より厳しく内観の指導をしましたが、かえって申し訳ないことをしました...」と言われました。

「先生、私は光の天使ではありません。天使や仏は誰か特定の人ではなく、全ての人間のひとりひとりの内にあるのが天使であり、仏であると13年前の内観で先生にお伝えしたら、その通りです、とおっしゃって私を誉めてくださったではありませんか」
「でも、役割として光の天使がいてもいいとは思いませんか?」
その言葉に私は答えることは出来ませんでした。

先生、私にとって厳しいということは何でもないのです。
でもこの内観中感じていたことは、先生にとって何か理想的な内観面接の答え方や進度があり、その枠に私を閉じ込めよう、閉じ込めよう、とする圧迫感を今回ずっと感じていたのです.....。

内観療法で使われる狭い屏風で囲まれたスペースはまるで母親の胎内であり、蝶に変容する前のさなぎのようです。胎内にいる我が子の成長の姿はその母親でさえもその全容を知ることは出来ません。その屏風の扉を開け、再び生まれ変わるまでは....。
それならば、母親と同様内観指導者や面接者は、内観者が一度屏風の中に入ったなら、その過程が先生の目からみて良いものであれ、悪いものであれ、信頼をして再び生まれ変わるのを祈りと共に待っていて欲しいのです。
全てその人にとって必要なプロセスしか起きないのだと.....。そして屏風の扉を再び開く時、悲しみや苦しみが喜びに変わっていくのを信じて....。

私は神さまから選ばれた特別な人ではなさそうですし、ましてや光の天使でもありません。
それよりも今世この地球上に日本人として生まれた以上、コテコテの人間として生きていきたいのです。
ただ、だれかのとなりに泣き出しそうな人がいたら 大好きな歌のひとつであるBELIEVE」のようにさりげなくとなりに行って一緒に歩くことができたらいいですよね。それが私の願いなのです。

さて、家に帰った私は「オーラソーマ・ヒーリング」の本の中のオリーブグリーン・ポマンダーの項に「重大な人生の岐路に立たされている人、決断をくだすという過程にいる人に、自己を知るのを助ける」という言葉をみつけ、「ひぇぇぇぇ〜っ すごすぎるっ!」と思いっきり叫んだのでした....。                                         

2002年6月11日(火)



参考文献: 「オーラソーマ イクイリブリアム情報カード」  モデラート
「オーラソーマ〜奇跡のカラーヒーリング」 和尚エンタープライズジャパン




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